微生物培地調製法

培地調製
  • 凍結乾燥菌体の復元には、以下の培地より寒天を除いた液体培地または滅菌水を使用します。
    ただし市販の標準寒天培地(日水製薬), PDA培地 (BD Difco), コーンミール培地(日水製薬, CMA培地用)については寒天があらかじめ含まれていますので、液体培地として使用することはできません。
  • 培地の滅菌は、121℃で15~20分間行います。
  • pHの記載がないものについては、pH調整の必要はありません。

糸状菌・酵母用培地

培地組成表
PDA培地 (BD Difco) 39.0 g/l
寒天 3.0 g/l
大半の糸状菌に適用できます。
PDA培地 (BD Difco) には寒天がすでに含まれていますが、平板培地を固くし操作性をよくするためにさらに3.0 g/lの寒天を加えます。

培地組成表
コーンミール培地(日水製薬) 17.0 g/l
寒天 3.0 g/l
コーンミール培地(日水製薬)には寒天がすでに含まれていますが、平板培地を固くし操作性をよくするためにさらに3.0 g/lの寒天を加えます。
海生菌には、水の替わりに海水や市販の海水の素(例えば日本動物薬品製)を用法通りに調整したものを使用します。

  1. 市販のV8ジュース 400 ml に、蒸留水 600 ml と CaCO3を4.5 g加えて撹拌した後、遠心分離する。
  2. 得られた上澄み液 200 ml に、蒸留水800 mlと寒天18.0 gを加える。
主に卵菌に使用します。多くの糸状菌にも適用できます。

培地組成表
グルコース 0.2 g/l
シュークロース 0.2 g/l
KH2PO4 1.0 g/l
KNO3 1.0 g/l
MgSO4・7H2O 0.5 g/l
KCl 0.5 g/l
寒天 20.0 g/l
Nectriaグループ (Fusarium, Cylindrocladium, Cylindrocarpon, Acremonium) の分類・同定用です。

培地組成表
エビオス粉末 5.0 g/l
グルコース 20.0 g/l
寒天 18.0 g/l
担子菌類(特にマツタケ)に適用できます。

培地組成表
イーストエキス 3.0 g/l
モルトエキス 3.0 g/l
ペプトン 5.0 g/l
グルコース 10.0 g/l
寒天 18.0 g/l
酵母に適用できます。

細菌用培地

培地組成表
標準寒天培地(日水製薬) 23.5 g/l
寒天 3.0 g/l
多くの細菌に適用できます。
標準寒天培地(日水製薬)には寒天がすでに含まれていますが、平板培地を固くし操作性をよくするためにさらに3.0 g/lの寒天を加えています。

培地組成表
イーストエキス 0.4 g/l
マンニット 10.0 g/l
K2HPO4 0.5 g/l
MgSO4・7H2O 0.2 g/l
NaCl 0.1 g/l
寒天 18.0 g/l
Bradyrhizobium, Mesorhizobium, Rhizobium, Sinorhizobium (Ensifer) 用です。

培地組成表
ペプトン 10.0 g/l
カゼイン水解物 1.0 g/l
グルコース 5.0 g/l
TTC 1%溶液 5 ml/l
寒天 18.0 g/l
青枯病菌 (Ralstonia solanacearum, R. pseudosolanacearum, R. syzygii) 用です。TTC溶液は濾過滅菌(0.2 μmメッシュ)して使用。他の成分をオートクレーブ滅菌し、50-60℃に冷えた後、添加します。

培地組成表
MRSブイヨン (BD Difco) 52.0 g/l
寒天 18.0 g/l
乳酸菌用です。

放線菌用培地

培地組成表
イーストエキス 4.0 g/l
モルトエキス 10.0 g/l
グルコース 4.0 g/l
寒天 18.0 g/l
pH 7.3
多くの放線菌に適用できます。

培地組成表
イーストエキス 2.0 g/l
可溶性でんぷん 15.0 g/l
K2HPO4 0.5 g/l
MgSO4・7H2O 0.5 g/l
寒天 18.0 g/l
主にStreptomyces属に適用できます。