在来品種データベース

「不明 (タカナ)」品種情報
生産地高知県四万十町大道を中心とする十和地域
作物名タカナ
品種名不明
学名Brassica juncea (L.) Czern. (アブラナ科)
現地での呼称昔たかな、大道(おおどう)の昔たかな
写真昔たかなの栽培風景、2025年1月27日、四万十町立昭和小学校 大道の昔たかなの草姿 昔たかなの苗(斉藤香織氏撮影) 昔たかなと鶏肉と卵の炒め物@道の駅とおわ食堂
栽培方法播種は8月末か、9月上旬、収穫は12月~4月。(以上、高知資料8)
品種特性

最大葉長は35cm、最大葉幅は25cm、1葉重は30g程度。とう立ちは遅い(晩抽性)。中肋が細くて食べやすい。厳冬期は葉に紫色(アントシアニン)の着色が出る。(以上、高知資料8)。

辛味がマイルドで若い葉はサラダでも食べられる。

由来・歴史四万十町大道地区は平家の落人伝説がある山間集落で交通が不便であるが、愛媛県との県境に位置し、古くから愛媛からの商人が出入りする土地柄であった。大道の昔野菜(昔かぶ、昔だいこん、昔たかな)の由来は不明であるが、昭和20年以前から作られていたのは明らかである。栽培が続けられてきた理由の1つに、種子の確保が容易であること、つまり昔野菜の種子は購入する種子と違い、自家採種すればお金がかからないし、惜しみなく播くことができるなどがある(高知資料7)。
伝統的利用法漬物、白和え、ごま和え、炒め物(昔たかなと鶏肉の炒め物など)(高知資料9,10,13)。昔は高菜の葉をゆでて洗濯竿に洗濯物を干すように広げて乾燥させ、缶などにいれて保存した。使うときは水で戻し炒め物などにして食べた。
栽培・保存の現状数人の栽培者はいるが、高齢化とともに栽培者が次第に減少している。
消費・流通の現状自家用のほか、直売所の「おかみさん市十和の台所」、道の駅とおわの産直や食堂に出荷している。
継承の現状須崎農業振興センター高南農業改良普及所が、大道加工グループとともに昔野菜(カブ、ダイコン、タカナ)の特性及び採取方法を平成27年に取りまとめた。これに基づいて、地元の農家が、栽培・採種の取り組みを実施している。(高知資料8)
参考資料
  • 高知資料7)森澤宏夫(2007)おかみさんたちの「昔野菜」、現代農業2007年2月号特集「好きだからやめられない『昔品種』」、p109-113.
  • 高知資料8)平成27年度 伝統作物活用実証事業 実証ほ実績書、須崎農業振興センター高南農業改良普及所
  • 高知資料9)十和の昔野菜、須崎農業振興センター高南農業改良普及所
  • 高知資料10)昔カブの酢のもの等 レシピ集
  • 高知資料11)矢野(2024)令和6年度 昔野菜の食育活動計画書(案)(昭和小学校食育活動)、高南農業改良普及所 
  • 高知資料12)山本(2025)四万十町立昭和小学校「大道の昔野菜」の取り組みについて、2025年1月27日付、昭和小学校校長、山本メモ
  • 高知資料13)とさ発見伝『昔野菜』山里に脈々 四万十町奥大道、高知新聞、日付不明
調査日2025/1/27
備考備考 四万十町立昭和小学校では2016(平成28)年から、十和地区の小中学校が連携して郷土に受け継がれた伝統野菜(昔かぶ、昔だいこん、昔たかななど)づくりの(生産者への)応援団になってもらい、また栽培や調理実習の体験を通じて郷土を知り、地域の人々とつながる学習をしてきた(高知資料12)。この取り組みは、高南農業普及所、四万十町十和地域振興課、地域おこし協力隊、野菜ソムリエ、JA高知県北幡営農センターが協力しながら実施されてきた。令和6年度は、3、4年生が昔野菜の座学、種子の収穫体験、畑作り、種まき、収穫、調理、販売体験を行った。昭和小学校は令和6年度で閉校の予定。(高知資料11、12)