在来品種データベース

「田村蕪」品種情報
生産地高知県吾川郡仁淀川町田村
作物名カブ
品種名田村蕪
学名Brassica rapa L. var. rapa
現地での呼称たむらかぶ
写真田村かぶ@高知県仁淀川町2017-01-21 田村かぶ@高知県仁淀川町 田村かぶの栽培2014-01-11 田村カブの栽培2015-01-27 田村かぶの栽培2017-01-21 田村蕪式会社の取り組みで蕪主に提供された田村蕪 田村かぶとクジラのすき焼き 田村かぶのサラダ 田村カブの手毬寿司
栽培方法

播種は8月中旬のお盆のころ。苗床に播種して、育苗後、良い苗を選んで本畑に移植する。収穫は12月-1月。

収穫しながら採種用の親株を選ぶ。親株には首のへこみが少ないものを選ぶ。

採種は隔離された山の中で行う。開花は4月。

品種特性首の赤い丸カブである。葉の表面に毛はない。わずかに苦味があるが、葉もゆでて食べる。
由来・歴史100年以上、地域で栽培されてきた。
伝統的利用法鯨の炒めもの、鯨のすき焼き。みそ汁、漬物。
栽培・保存の現状栽培農家は50戸程度(2014年時点)。さらに高齢化が進み、2019年現在出荷量は数分の1から10分の1程度に減っている。
消費・流通の現状「田舎のコンビニ押岡」が地域の田村カブの集荷を行なっている。
継承の現状若い後継者がいない状況が長く続いている。
参考資料
  • 高知資料3)高知県農業振興部地域農業推進課(2016)「土佐の伝統作物」
  • 高知資料4)田村蕪株式会社プロジェクト によどの(2017)「在来作物を活かした地域活性化への提言」公益財団法人トヨタ財団 2015年度国内助成プログラム(検証・提言)助成」の最終報告書
調査日
  • 2015/1/27
  • 2017/1/21
  • 2019/12/20
備考

田村蕪を次世代に伝え、仁淀川町と仁淀川流域の農業を活性化させるため、2014年~2017年まで「田村蕪式会社プロジェクト」が地元の有志を中心とするグループ「によどの」(スタッフ4名)により実施された。

プロジェクトの内容は、ネットで蕪券(5000円×100口、1万円×25口)を販売し、その返礼として、田村蕪をはじめとする仁淀川町産品の詰め合わせを蕪主に送るというものである。これ以外にも、田村蕪を使って県内飲食店とのコラボ、仁淀川町内の小中学校での食育活動、高知県立大学の実習を通じて学生と地元との交流やレシピ開発、年一回出資者を招き、事業報告の他、講演会や田村蕪料理を食べる懇親会を行う蕪主総会などを実施した。

この結果、地域住民が地元の田村蕪の大切さに気づいたこと、田村蕪の活用が地域活性化のモデルとして示されたこと、食農教育の教材としても優れていること、在来作物の流通の基盤ができたことなど、さまざまな成果が得られた。なお、プロジェクトの活動としてはコロナ禍で蕪主優待含めて経済的な活動に至っておらずこの数年は学校の食育のみの継続となっている。