播種は9月20日前後(気温が少し下がる時期)、収穫は11月下旬。収穫は草丈が30~50cmになったころを目安にする。他の作型として、4月播種、5月下旬から6月収穫もある。 1965年に出版された岡山資料1に、黒杭地区の古老、清水一郎氏が書簡に残した土居分小菜のダムに沈んだ栽培地の地理的条件や栽培法に関して次のような記録がある。概略のみ記すと、水没した黒杭字西ヶ市という場所は、土居分小菜栽培に適した土地であった。小砂利混じりで三尺以上の深い肥土のある土地で、一日中日当たりがよく、50mほど離れて河瀬が長く続き、秋の夜は霧が多かったという。種子は何十年にもわたって優良株を選抜しながら改良されたものだという。播種時から収穫まで十数回堆肥を施し、草丈を二尺五寸(約75cm)くらいに伸ばして、漬物用にしたという。 多肥条件で栽培したのは、野沢菜と同様、サイズを大きくするだけでなく、収穫期にかかる霧の効用もあいまって野菜の繊維の歯ざわりを軟らかくする目的もあったと思われる。 |