在来品種データベース

「板妻もろこし」品種情報
生産地静岡県御殿場市上小林地区
作物名トウモロコシ
品種名板妻もろこし
学名Zea mays L. var. indurata (イネ科)
現地での呼称いたづまもろこし
写真板妻もろこしの種子 御殿場市立高根小学校上小林分校の総合学習における「板妻とうもろこし」の収穫 板妻とうもろこしの収穫された穂 板妻とうもろこしの草姿@御殿場市古沢(2018)(花森功仁子氏提供) 板妻とうもろこしの草姿(2022)長雨と播種の遅れで草丈が低い。例年は2m以上になる 焼きもろこしと焼モロコシまんじゅう
栽培方法梅雨入りした6月下旬から七夕までに播種。収穫は9月~10月末まで。ただし、茹でて食べるのは9月初めころまで(美味しく食べるには8月下旬の3日ほどしかなかったという高齢者の証言もある)。2023年は7月に播種したので、収穫が10月中旬になった。
品種特性草丈は約3mになる晩生種である。果実を輪切りにすると子実が8列並ぶ。粒の長さが縦より幅が長く大粒なのが特徴。収穫後の味の劣化と子実の硬化が早いが、早めに焼トウモロコシにすると甘くて香ばしい美味しさがある。
由来・歴史昭和40年代まで栽培されていたが、その後栽培が途絶えた。同地区の高齢の農家から現在の栽培者が種子を引きついだ。元の農家は肉牛を育てており、餌に使っていた。その時は8列と10列のモロコシだった。その後、東田中地区で12列の在来もろこしを見つけて一緒に栽培したため、現在は8列、10列、12列がある。
伝統的利用法

焼トウモロコシ。完熟子実をポン菓子(ハダシ)にすると大粒のポップコーンになる。

かつての栽培者の話では、馬や牛の餌、粗挽きにして鶏の餌にもしたが、お盆明けには茹でて美味しく食べた。子供の頃は粉にひいて、餡のない饅頭を作り、おやつにはそれを焼いて食べたという。

栽培・保存の現状御殿場の1農家(伊倉喜好氏)が栽培しているほか、2014年「みくりや」農と食の研究会が発足し、伊倉氏の指導の下、同年から御殿場市立高根小学校上小林分校の児童が栽培の取り組みを始めた。現在、同会会員の農家数軒が栽培している。
参考資料静岡資料5)花森功仁子(2017)御殿場市における在来作物に関わる教育実践:松浦直毅(代表)「教育への活用を通じた静岡県の在来作物の保全と継承に関する総合的研究」(公益社団法人ふじのくに地域・大学コンソーシアム平成28年度共同研究事業実績報告書)
調査日
  • 2017/3/19
  • 2022/10/17