在来品種データベース

「水かけ菜」品種情報
生産地静岡県御殿場市高根・玉穂、駿東郡小山町
作物名クキタチナ
品種名水かけ菜
学名Brassica rapa L. (アブラナ科)
現地での呼称みずかけな、とうな
写真水かけ菜の栽培風景 水かけ菜の草姿
栽培方法

近くの古沢地区に共有の毎分2tの湧水(年間水温12度一定)があり、この水を畑に引き込んで地温を温めながら栽培する。季節や干ばつの有無に無関係に水量が一定している。

10月上旬稲刈りを終えた水田に、湧水がうまく回り込むように工夫された高うね(うね幅90cm、高さ30-40cm、うね間30cm程度)をつくる。10月中旬に播種し霜が降りる11月下旬から12月上旬ころにうね間に水を入れる(かける)。収穫は菜の花が咲く前のとう立ちした花茎と葉を2月から3月中旬ころに収穫する。

品種特性在来品種は根こぶ病に弱いため、近年は静岡農試が育成した根こぶ病耐性品種「新湧水菜(しんわきみずな)」や「GR湧水菜」も利用されている。在来品種の収穫期は最も遅く、2月中旬~3月下旬であるが、「新湧水菜」の収穫期は1月中旬~下旬、「GR湧水菜」は1月下旬~2月中旬である。
由来・歴史静岡資料4によると、明治19年春、旧北郷村(現小山町)阿多野の戸長、喜多氏が越後から種子を導入したのが始まりとされる。水掛菜を漬物として食したのは明治中期であり、東海道線(現・御殿場線)敷設工事で越後から来ていた女性が水かけ菜の漬物を作るようになり、以来御殿場・小山地域で広く栽培されるようになったとのこと。
伝統的利用法漬物(水かけ菜漬)が定番。おひたし、醤油炒め、卵とじなど。
栽培・保存の現状栽培者は100戸弱、面積は13ha弱。御殿場小山水かけ菜生産組合が中心になって生産している。40年前には栽培農家400戸、60haだったので、現在は4分の1程度である。
消費・流通の現状大半は漬物「水かけ菜漬」に加工され、県外からの注文も多い。またフリーズドライ加工された水かけ菜のお茶漬けやふりかけもある。地元直売所ファーマーズ御殿場、道の駅ふじおやま「みくりやの郷」、A・COOPなどで販売されている(静岡資料4参照)。
参考資料静岡資料4)ふじのくに(静岡県公式ホームページ)地域の特産物(水かけ菜) http://www.pref.shizuoka.jp.gslb01.siscs.jp/sangyou/sa-720/tokusan/mizuna.html
調査日
  • 2017/3/19
  • 2022/10/17
備考1本1本、とうの部分を摘む。摘むには時間を要する。