在来品種データベース

「開田蕪」品種情報
生産地長野県木曽郡木曽町開田高原
作物名カブ
品種名開田蕪
学名Brassica rapa L. var. rapa
現地での呼称かいだかぶ
写真すんきそば_茎葉を塩を使わずに乳酸発酵した漬物がすんき。そばに入れると甘塩っぱいそばつゆに酸味が加わり豊かな味になる 開田蕪 開田蕪の断面 開田蕪の栽培風景 開田蕪の草姿(定規は30cm) 開田蕪(朱色系統、手前)の栽培風景 開田蕪(朱色系統) 開田蕪(朱色系統)の断面 開田蕪(朱色系統)の草姿
栽培方法播種は8月下旬。収穫は10月末~12月上旬。採種用には100個体程度を確保する。
品種特性草姿はやや小さく、開張性。葉はびわ型で葉縁の切れ込みが大きく、葉面はやや波打つ。葉色は濃緑色で、低温により葉針の4割程度がアントシアニンで呈色する。カブは8-10センチ程度の扁平から辺円で4割程度が抽根する。表皮は赤紫色で、この品種特有の縦の凹凸がある。肉質は極めて緻密で硬い。(長野資料1)
由来・歴史1838(天保9)年に尾張藩隠密、岡田善九郎が藩の命を受けて木曽谷全村と裏木曽三村の治世、産物、衣食住などをまとめた『木曽巡行記』のなかに、「末川は蕪の名物なり、味よし」と記載されている。かつては「末川蕪」と呼ばれていたことから、明治22年以前にあった末川村が起源だと思われる。(長野資料1)
伝統的利用法茎葉もしくは葉の付け根部分にあたる胚軸の一部は「すんき」(塩を使わずに乳酸発酵させた漬物)にする。カブは干して小糠漬けにする。
栽培・保存の現状20人以上が栽培している。
消費・流通の現状開田高原振興公社に出荷し、甘酢づけなどに加工される。
参考資料長野資料1)大井美知男・市川建夫著(2011)「地域を照らす伝統作物 信州の伝統野菜・穀物と山の幸」、川辺書林
調査日2022/10/31
備考2007(平成19)年、信州の伝統野菜に認定された。また長野県木曽郡上松町、南木曽町、木曽町、木祖村、王滝村、大桑村および塩尻市の一部(旧楢川村)のすんきは2017年にGI(日本地理的表示)登録された。