「鈴ヶ沢なす」品種情報
生産地 | 長野県阿南町和合鈴ヶ沢地区 |
作物名 | ナス |
品種名 | 鈴ヶ沢なす |
学名 | Solanum melongena L. |
現地での呼称 | すずがさわなす |
写真 | |
栽培方法 | 冬期に柴(落葉や枯れ草)を確保しておき、堆肥にする。コブシが咲く頃に種の準備をする。4月上旬に播種。6月上旬定植。8月上旬~10月上旬収穫。 |
品種特性 | 大果で肉質軟らかい。果実は長卵形で20~25cm,350~400gになる。濃紫色が基本で,淡紫色と緑色が混じる。果実により果色がばらつく。へたに大きいトゲがある。第11節で1番花がつく極晩生品種。(長野資料1) 果実を加熱すると、とろけるようにはならず、モチモチした食感になる。 |
由来・歴史 | 由来は不明。 |
伝統的利用法 | 漬け物,油炒め,焼きナス,粕漬け(保存食)。山仕事に昼食のおかずとして持って行き,たき火で焼いて食べた。焼く前に2本のナスを両手に持ち互いにたたいてから焼く。 |
栽培・保存の現状 | 「南信州おひとよし倶楽部」会員4名が栽培し、主にその代表者が採種を行っている。 |
消費・流通の現状 | 町内外の直売所等を通じて、一般消費者へ販売するとともに、町内の保育園や学校給食、飲食店等へも出荷している。 |
継承の現状 | 地域の限られたエリアと人によって栽培、継承されてきたが、現在はこれに加えてIターンで県外からきた移住者も栽培に取り組んでいる。 |
参考資料 | 長野資料1)大井美知男・市川建夫著(2011)「地域を照らす伝統作物 信州の伝統野菜・穀物と山の幸」、川辺書林 |
調査日 | |
備考 | 鈴ヶ沢地域には、在来品種として、「鈴ヶ沢なす」以外にも、「鈴ヶ沢うり」(キュウリ)、「鈴ヶ沢南蛮」(トウガラシ)もあり、いずれも「信州の伝統野菜」に選定されている。 |