在来品種データベース

「越前白茎ごぼう」品種情報
生産地福井県坂井市春江町
作物名葉ゴボウ
品種名越前白茎ごぼう
学名Arctium lappa L. (キク科)
現地での呼称しらくきごぼう
写真越前白茎ごぼうの茎色は白である。赤茎品種(右)との比較 越前白茎ごぼうの開花期の畑(伝統の福井野菜振興協議会提供) 越前白茎ごぼうの花(伝統の福井野菜振興協議会提供) 越前白茎ごぼうの採種用果実(伝統の福井野菜振興協議会提供) トラクターで潰し、殻をとばす(伝統の福井野菜振興協議会提供) 越前白茎ごぼうの味付け煮
栽培方法9月中旬播種。収穫は葉と茎。12月上~中旬のあられが降る前に30~40cmで刈り取り1回目の収穫、翌年4月初め~終わりころ根付きで2回目の収穫。採種は8月下旬~9月。早朝に刈らないと種子の毛が体について難儀する。
品種特性根は通常のゴボウのように大きくならない。主に茎と根を食べるゴボウである。1回目の収穫でも軟らかいが、冬を越した2回目の収穫ではさらに軟らかく、筋も気にならない。また、葉柄と一緒に食べるとほろ苦味があり、美味。
由来・歴史シベリア方面から北陸地方に伝わり、平安時代以降に栽培が始まったとされる。
伝統的利用法あえもの、かき揚げ、佃煮、炊き込みご飯、お茶、八幡巻き、お好み焼に。現地のゴボウ栽培は食用よりも採種した種子を販売する用途が主であった。少なくとも明治の中頃以降、「ごんぼ商人」が種子の買い付けに来て、京都、大阪(八尾)、広島などで種子を販売した。
栽培・保存の現状栽培面積は3ha、栽培者は5戸。令和4年度の収穫量は200kgであった。
消費・流通の現状現地では近年まで食用栽培ではなく、採種用栽培が主であった。昭和60年ころ一村一品運動に触発されて、春江町農村女性活性化委員会が越前白茎ごぼうを地元で栽培して食べる普及活動を行ってきた。最初は食用に適する栽培方法から食べ方まで手探りであった。生産量が少なく、周知を目的とした学校給食に提供するのみだが、県内外でのPRを行ない周知度の向上を目指している。
継承の現状現在、種子販売用の採種者は一人もおらず、生産者が育てる分だけの採種を行っている。また、以前までの中心であった春江町農村女性活性化委員会は解散しており、生産者の年齢も70~80歳代と高齢化が懸念されている。
参考資料
  • 福井資料2)ふるさとやさいの会編「ふくいの伝統野菜」(1998年、福井新聞社発行)
  • 福井資料3)坂井市伝統野菜越前白茎ごぼう(坂井市農業振興課発行)
調査日2013/9/11
備考生産者、流通業者、自治体で組織された「伝統の福井野菜振興協議会」が平成23(2011)年に設立され、5年間程度、PR、生産・消費拡大、ブランド化を支援していた。現在は坂井市農業振興協議会と坂井市役所農業振興課を中心に様々な機関と協力してPR事業を行っている。