在来品種データベース

「河合のほうき草」品種情報
生産地茨城県常陸太田市下河合
作物名ホウキモロコシ
品種名河合のほうき草
学名Sorghum bicolor (L.) Moench Dochna Group 'Hoki'
現地での呼称ほうきぐさ
写真河合箒の表書き 河合箒 河合箒。左からめがね、くし形、がぶつという伝統的な編み方である
栽培方法

6月中旬~下旬に播種。播種後10日くらいで間引きをするが、間引きの間隔で茎の太さが変わるので、箒を編むのに適した太さになるよう株間を7cm程度にする。8月下旬~9月上旬に収穫。

収穫は穂先の第1節目を手で折りとって、同じ太さの茎を選別して20本ほどに束ねて、脱穀する。大きな羽釜でお湯を沸かし、脱穀した穂を上下半分ずつ湯通しし、天日で乾燥させる。湯通しすると、虫の除去やカビの防止なり、箒が20年持つほど保存性が良くなる。

品種特性草丈は2mを超える。種子の色は黒。
由来・歴史久慈川と里川の合流点である河合地区はかつて洪水が頻繁におきたが、洪水に強い作物として100年以上前からホウキモロコシ栽培が始まり広がった。
伝統的利用法箒を作る。農家の夫が箒を作り、妻が東海村や福島方面まで行商した。
栽培・保存の現状昭和期には数十軒の農家が栽培したが、2018年には80歳を超える栽培農家一軒になっていた。その職人夫妻から技術を受け継いだ地元の方々が栽培と箒づくりを行なっている。
消費・流通の現状暮れや正月などの市、旅館、神社、お寺などに販売した。箒は安産のお守りや、縁起物としても利用された。掃除機が登場してから売れなくなったが、現在は再び箒を求める人が出てきた。現在は道の駅や地元のイベントなどで販売されている。
継承の現状

常陸太田市の在来作物の調査と保存活動を行っている種継ぎ人の会(代表:布施大樹氏)は、地域の風土を活かし在来の種で生活の道具を作り生業としてきた文化を伝えたいとの思いで、2013年から2年間にわたり、栽培農家かつほうき作りの技術を持つ一軒の農家に通い、種まきから箒を編み上げるまでの工程を学んだ。またその内容を映画「河合の箒」にして記録するとともに、冊子「河合の箒」にもまとめた。

さらに常陸太田市内外の一般の人から、箒に関心を持ってもらい、ほうき作りの技術を覚え、箒栽培の支援にも関わってもらえるよう、毎月ミニ箒作りワークショップを開催し、ほうき作りの輪が広がっている。

地元の峰山小学校でも、種継ぎ人の会と箒作り農家が協力して、2014年に3年生が河合箒づくりを行い、2015年は栽培を行う体験学習も行われた。

参考資料茨城資料2)種継ぎ人の会企画(2015)「河合の箒」
調査日
  • 2014/2/24
  • 2018/2/17