在来品種データベース

「余蒔きゅうり」品種情報
生産地福島県会津若松市
作物名キュウリ
品種名余蒔きゅうり
学名Cucumis sativus L. (ウリ科)
現地での呼称よまききゅうり
写真余蒔きゅうり 余蒔きゅうりの草姿
栽培方法播種は4月中旬、5月中旬に定植。収穫は7月下旬~8月。
品種特性皮の緑色が薄く、旨みがあり、青臭さや雑味がない。黒イボ、半白で長さ15cm程度の果実をつけるキュウリである。黒イボでありながら、雌花形成に対する日長反応性が弱いことから、華南系と華北系キュウリの雑種だと考えられる。
由来・歴史

名前の由来は、余った土地に種子を蒔いたからとか、農繁期の合間に種子を蒔いたからといった説がある(福島資4)。昭和20年ころまでは会津若松市門田町飯寺周辺、で栽培されていたが、一反姿を消した。(福島資料5)。

平成18年に農業生物資源ジーンバンクから種子の分譲を受けて復活した。当初、6軒の農家が栽培したが、見た目で全く売れなかった。学校給食で出た余蒔きゅうりを、キュウリ嫌いの子どもが食べることができたと聞いて良さを見直し栽培を続けることができたという(2015年のヒアリング)。

伝統的利用法酢の物、生のまま、漬物など。
栽培・保存の現状現在、会津若松市門田町飯寺周辺、猪苗代町周辺、会津坂下町、湯川村周辺で栽培されている(福島資料5)。
消費・流通の現状直売所など。
継承の現状

会津農林高等学校と会津若松市立第二中学校が栽培普及に取り組んでいる。

会津農林高校では、1)農書「会津農書」(1684)を参考にしながら会津伝統野菜の栽培方法を確立する。2)シードバンクとしての活動。会津伝統野菜の苗も販売する。3)食育活動、4)販売とPR活動、5)消費者との交流を行っている。

会津若松市立第二中学校では2021年に、2年生が総合的な学習の時間で「会津の魅力と課題 地域と自分たちの未来について考える~会津伝統野菜と地域の活性化~会津伝統野菜のブランド化を目指して!」と題して会津伝統野菜プロジェクトや修学旅行で京都のゼスト御池に出向いて会津伝統野菜の広報と販売活動を行う活動などを行った。

参考資料
調査日
  • 2015/8/8
  • 2021/11/19
備考2002(平成14)年に発足した「会津伝統野菜を守る会」(会長:片平忠秀氏)が選定した20品目の1つ。「人と種をつなぐ会津伝統野菜」(代表:長谷川純一氏)が会津伝統野菜の栽培と販売、他業種との連携、地元高校や中学校など教育機関、コミュニティセンターでの栽培指導を通じて会津伝統野菜の普及・保存活動を行っている(2019年に日本農業賞食の架け橋部門で優秀賞を受賞)。