在来品種データベース

「不明 (ラッカセイ)」品種情報
生産地福島県いわき市山田町新谷、田人町荷路夫
作物名ラッカセイ
品種名不明
学名Arachis hypogaea L.
現地での呼称らっかせい
写真ラッカセイ@いわきリエゾンオフィス(2015年8月8日)
栽培方法播種は5月中旬~下旬。4~5cmの深さに2粒ずつ直播きする。7月~8月に開花。収穫は、10月中旬に葉が半分くらい落ちたころに根ごと掘り起こして逆さにして畑で2日ほど干す(殻がはずしやすくなる)。大きめのざるに殻のまま2~3週間、次に殻をむいてさらに2週間ほど天日干しする。この間、ときどき手で返してまんべんなく日が当たるようにする(福島資料2)
品種特性田人町の系統では、粒が比較的小さく、一莢種子数が1~4個、種皮色の赤みが強い特徴がある。山田町の系統は、種皮色が薄い赤色で、一莢種子数が2~3個(福島資料2)
由来・歴史田人町の系統は千葉県に由来し、栽培者(70歳以上)が子どものころ父親がもらってきたものを自家採種してきたもの。山田町の系統の由来は不明であるが、約40年間自家採種を続けてきたもの(福島資料2)
伝統的利用法でんろく豆(糖衣豆)、油味噌(福島資料2)
栽培・保存の現状現在ではごく少数の栽培者しかいないが、いわき昔野菜保存会のメンバーが栽培している。
継承の現状いわき昔野菜保存会が種子の保存と栽培の普及を行っている。
参考資料福島資料2:『いわき昔野菜図譜 其の弐』(2012)(いわき市農林水産部農業振興課発行、いわきリエゾンオフィス企業組合編)
調査日
  • 2015/8/8
  • 2024/2/20
備考

いわきリエゾンオフィスが2010年からいわき市の委託を受け、「伝統農作物アーカイブ事業」を行い、いわき市内の在来品種を訪ね歩いて網羅的に調査し、約70品目の在来品種を「いわき昔野菜図譜」シリーズ(本編3巻+レシピ3巻)にまとめており、いわき市公式ホームページにある関連リンクからダウンロード可能である。

https://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1615547586192/index.html

2015年4月18日に「いわき昔野菜保存会」が発足し、市民へいわき昔野菜の種子や栽培方法,食べ方の普及等を行っている。