在来品種データベース

「花作大根」品種情報
生産地山形県長井市花作町
作物名ダイコン
品種名花作大根
学名Raphanus sativus L. var. hortensis Backer (アブラナ科)
現地での呼称はなつくりだいこん
写真花作大根 花作大根のみそ漬け 花作大根の栽培風景.首がほとんど抽出しないので耐寒性がある
栽培方法播種は8月下旬~9月上旬。収穫は11月上旬~下旬。
品種特性

最大の特徴は、漬物にしたときのパリパリした食感である。長期保存も可能。

いわゆる鼠(ネズミ)大根の一種と思われる。根部の形は円筒形または徳利形。長さ15cm程度、直径9cm程度。下ろすと辛味大根として使える。肉質は硬い。煮ると苦味がある。栽培しても青首大根の1/3の重量しかないので、収量が少ない。栽培者は自虐的に「硬い」「苦い」「とれない」の三重苦のダイコンだという。す入りは少ない。

由来・歴史

1736(元文元)年に編纂された米沢産物集に「鼠の尾」というダイコンの品種名があり、産地は宮内(現南陽市)と記されている。これが今の花作大根であるかどうかは確証がないが、当時から置賜地域に類似の大根が存在したことは明らかである。

江戸時代に巡回してきた殿様が休憩時に食べたたくあん漬けを大いに気に入って花作村という村名にちなんで「花作大根」と命名したと伝えられている。

昭和40年代ころには食生活の変化とともに栽培する人がほとんどいなくなっていたが、1980年に先代の栽培者が復活に取り組んだが、需要に追いつけずに供給体制が破綻した。2003年に「ねえてぶ花作大根」と名付けて再復活に挑んで今に至っている

伝統的利用法みそ漬け、しょうゆ漬け、粕漬け
栽培・保存の現状ねえてぶ花作大根と名付けてさまざまな保存活動に取り組んでいる(山形資料12参照)。
消費・流通の現状主に自家消費。一部、生産者が自ら漬物(紅花入り甘酢漬けなど)に加工し長井市内の直売所で販売している。辛味大根としての需要もある。
参考資料
調査日2006/11/14
備考

2005(平成17)年には後世に残すべき食材としてスローフードインターナショナルの「味の箱船」アルカに認定された。

山形おきたま伝統野菜振興協議会が定める「山形おきたま伝統野菜」の一つ。