在来品種データベース
| 生産地 | 山形県鶴岡市藤沢 |
|---|---|
| 作物名 | カブ |
| 品種名 | 藤沢かぶ |
| 学名 | Brassica rapa L. var. rapa (アブラナ科) |
| 現地での呼称 | ふじさわかぶ |
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| 栽培方法 | 焼畑栽培で8月の上中旬に火入れ・播種し、10月頃から降雪前の12月頃までに収穫。 |
| 品種特性 | 地上部の根の部分が赤く着色する長カブで、丸尻になる。皮が薄く、上品な甘味と辛味を持つのが特徴。葉の表面に毛があり、B型種皮(種子を水に浸したときにペクチン様の皮膜ができない)を持つ。 |
| 由来・歴史 | 藤沢地区で栽培されるようになった時期は不明であるが、明治の頃には藤沢地区にすでにあったといわれている。藤沢地区では、昭和の末頃までは藤沢カブは「とうげのやま」あるいは「とうげかぶ」と呼ばれ、山形県西田川郡温海町大字鶴岡市小国字峠ノ山からきた嫁が持ち込んだと言い伝えられてきた。 昭和40年代頃までは藤沢地区の全ての農家が毎年焼畑で藤沢カブを栽培していたが、昭和50年代以降は減少の一途をたどり、昭和60年代には藤沢地区に住んでいた故渡会美代子氏が自宅近くの普通畑に一坪(3.3平方メートル)程度の面積で栽培するのみになっていた。 栽培者の後藤勝利氏によると、後藤氏は昭和の終わりころに渡会氏から藤沢カブの種を受け継ぎ、渡会氏と協力して種子の維持を行っていたとのことである。その状態を案じて平成2年に、荘内日報論説委員長であった松木正利氏が藤沢カブの危機的状況を新聞記事にした。その記事を見た鶴岡市内の漬物業を営む老舗「本長」の本間光廣氏が藤沢カブの商品化に関心を持ち、当時藤沢地区で焼畑を続けていた唯一の農家、後藤勝利氏の協力を得て1993(平成5)年には10aほどの焼畑栽培が復活し、甘酢漬けの新商品「藤沢カブ」が発売になった。2003年以降は地元のイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」のオーナーシェフ奥田政行氏が藤沢かぶを使った料理を開発して評判を呼び、全国的に有名になった。現在、藤沢の伊藤恒幸氏が焼畑栽培を後継している。 |
| 伝統的利用法 | 伝統的には「アバ漬け」、平成以降は日持ちのよい「甘酢漬け」が主流になった。 アバ漬けというのは温海カブでも行われてきた地元の伝統的な漬け方で、在来の渋柿品種‘伝九郎’の渋を抜かない生の果実をままザク切りにしたものを漬け樽にカブと交互に層状に塩を振りながら重ねて漬け込み、上から水で溶いた味噌をかけ回して密封する。1-2ヶ月漬けて正月に食べた。 |
| 栽培・保存の現状 | 2004年の生産面積と生産量は5-6反歩(50-60a)で4-5tであった。2017年は農家4軒6人、2021年は農家2軒が共同で焼畑栽培を行っている。平均収量は一反あたり約800kgで、温海カブの1000kgと比較するとやや少ない。 |
| 消費・流通の現状 | 地元農協を通じてほぼ全量が市内の漬物屋「本長」で甘酢漬けの原料にされる。ごく一部は市内のレストラン。 |
| 継承の現状 | 藤沢の若手農家が藤沢かぶの焼畑栽培を引き継いでいる。 |
| 参考資料 |
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| 調査日 |
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