凍結乾燥標品の復元法

アンプル標品は、受け取り後直ちに増殖を行ってください。作業にはクリーンベンチを使用するなど、雑菌の混入にはできるだけ注意してください。

  1. 消毒用アルコールでアンプルに書かれた文字が消えてしまうことがあるので、必要に応じて紙ラベルなどを貼り付けておく。
  2. アンプルカッターまたはヤスリを用いて、アンプルの中央部以上の位置に傷をつける。
    説明図
  3. 70%アルコールを含ませた脱脂綿でアンプル表面を消毒する。
    説明図
  4. 滅菌したガーゼでアンプルを覆い、注意深くアンプルを折る。
    説明図
  5. 滅菌済パスツールピペットで液体培地、滅菌水または滅菌生理食塩水を0.1ml程度取り、アンプル内の乾燥菌体を懸濁する(植物ウイルスの場合、感染葉については乳鉢等に一部を取り出してリン酸緩衝液とともに摩砕し、L-乾燥粗汁液についてはリン酸緩衝液に懸濁する)。
    説明図
  6. 懸濁液を平板培地に滴下し、図に示すように画線する。1回目と2回目の画線後には火炎殺菌を行い、単独のコロニーが得られるようにする(植物ウイルス摩砕液または懸濁液については、宿主植物に接種する)。
    説明図
  7. インキュベーター等を用いて適温で培養する。生育に時間を要する場合もあるため、通常の培養日数の2倍の期間は培養を続けてみる。