在来品種データベース

「十市なす」品種情報
生産地高知県南国市、高岡郡津野町芳生野・高野、高岡郡梼原町上折渡
作物名ナス
品種名十市なす
学名Solanum melongena L.
現地での呼称とおちなす
写真十市なすの果実@高知県須崎市2015-08-17 十市なすの草姿.枝は開張性@高知県須崎市2015-08-17 十市なすの花と果実@高知県須崎市2015-08-17 十市なすの出荷形態2014-01-10
栽培方法津野町での播種は12月下旬。4月1日定植。5月中旬以降から11月まで出荷。ハウス栽培。
品種特性果実は25~30g、卵形の小ナスで、光沢のある黒紫色。へた下の白色のコントラストが美しい。果皮はやや固い。草姿は開張性で節間長は短い(高知資料1参照)。
由来・歴史十市なすはナス品種「真黒」と高知市初月の在来品種「初月」の自然交配に由来すると伝えられ、南国市十市の山本氏が昭和6(1931)年に高知県吾川郡春野町の前田福太郎氏から譲り受けて南国市の海岸地帯に導入したのが始まりであるといわれている(高知資料1参照)。
伝統的利用法揚げ出しが代表的な食べ方である。煮物。
栽培・保存の現状津野町・梼原町からなる津野山地域での栽培農家は令和5(2023)年で5戸、面積は34a。ちなみに2015年は8戸、37aであった。
消費・流通の現状東京・大阪・名古屋などに業務用を中心として流通している。一部、九州への流通もある。
継承の現状栽培農家は全戸70代。
参考資料高知資料1)タキイ種苗株式会社出版部(2002)「地方野菜大全」
調査日2015/8/17