在来品種データベース

「持方在来」品種情報
生産地茨城県常陸太田市上高倉町持方
作物名コンニャク
品種名持方在来
学名Amorphophallus rivieri Durieu var. konjac (K. Koch) Engl.
現地での呼称もちかたざいらい
写真持方在来(こんにゃく)の種芋(2年目) 種芋の貯蔵前の予備乾燥(写真:須賀川悦久氏提供) 種芋の貯蔵小屋 種芋の保温貯蔵 種芋の保温室。まきを焚いて上層の種芋保管部屋を暖める。 1持方在来の刺身こんにゃく 2持方在来(こんにゃく)の植え付け(写真:須賀川悦久氏提供) 3持方在来(こんにゃく)の生子(きご:1年目の種芋)
栽培方法かつてはコムギやオオムギと輪作した。植え付けは5月末~6月上旬。収穫や種芋の掘り上げは10月~11月。収穫した種芋は干して乾燥してから貯蔵する。水分を抜かないと種芋が腐る。種芋の貯蔵室で火を焚いて加温しながら芋を貯蔵する。
品種特性粘りが強く、味や香りが濃厚で、美味。
由来・歴史4世代以上前(100年以上前)から地域で栽培されている。一時期、支那種を栽培したが、糊(粘り)が弱いため再び在来種に切り替えた。病気に強く、保存中も腐りにくい。
伝統的利用法煮付け、刺身コンニャク。コンニャクは日々の食卓だけでなく、冠婚葬祭の席に欠かせない食べ物だった。
栽培・保存の現状種芋畑をイノシシに荒らされて栽培用の種芋が消失したのと、栽培者が高齢のため、営利栽培は消失した。現在は畑の片すみに自生させているコンニャクを大きくなったものから利用する(ジネンジョ栽培と呼称)のみである。
消費・流通の現状自家用のみ。
継承の現状後継者も、栽培者もいない現状である。
調査日2014/2/24