在来品種データベース

「悪戸芋(土垂系統)」品種情報
生産地山形県山形市村木沢
作物名サトイモ
品種名悪戸芋(土垂系統)
学名Colocasia esculenta (L.) Schott
現地での呼称あくといも
写真かつて伝統的に行っていた土寄せ。収穫まで2~3回くらい行う。現在は省力のため土寄せせずにマルチ栽培が行なわれている@山形市村木沢 子芋の肥大を促すため、葉と茎を巻き付けて埋める。伝統的栽培技術の一つ(今は行われていない)@山形市村木沢 悪戸芋の子芋 悪戸芋の畑。転作田を利用した高うねマルチ栽培@村木沢あじさい営農組合 悪戸芋の草姿
栽培方法

悪戸は強酸性の須川の扇状地に位置し、砂壌土で水はけが良い。

伝統的な栽培方法では4月末に芽出し、5月に定植。伝統的には子芋の肥大を促すために茎と葉を土に埋めて隠しながら栽培する。10月中旬から収穫。土の表面が割れてくると収穫適期が分かる。

品種特性芋は早く煮え、味のしみこみがよい。粘りとふわっと口の中で解けている食感がある。皮むき芋を冷凍して1年保存しても殆ど美味しさはかわらない。子芋の利用が主であるが、親芋も食べられる。葉柄は淡緑で、地際部分および葉との接合部がわずかに赤く着色する。
由来・歴史先人が旅先で入手したとか、悪戸に立ち寄った人が置き土産として残したとか、諸説あるが、正確な由来は不明である。
伝統的利用法主として芋煮。菓子の原料としての用途もある。
栽培・保存の現状代々種芋を守ってきた農家数軒と村木沢あじさい営農組合が出荷栽培している。
消費・流通の現状通信販売、直売所等で販売。
参考資料山形資料7:「おしゃべりな畑」(山形在来作物研究会編2010)
調査日
  • 2007/10/2
  • 2016/10/25