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ヒメツルアズキ [Vigna nakashimae (Ohwi) Ohwi & Ohashi]

解説

分類
ヒメツルアズキは以前は Phaseolus属や Azukia属に入れられていたが,Verdcourt(1970)の提案に基づいて Vigna属のCeratotropis亜属に分類された。
Vigna属の分類に関しては現在 Marechal et al.(1978)の分類体系が世界的に広く受け入れられているが,彼らのモノグラフではV.nakashimaeという種名が,Verdcourt(1970)が認めた種として記述されているだけで,標本に基づいた検討はなされていない。2n=22
分布
九州西部,韓国,中国中北部 (Tateishi, 1985).
特徴
Tateishi(1985)によれば,V.nakashimaeの形態的特徴は次の通りである。小葉は皮針形,卵形または三角卵形で先端は尖り(鋭形)ときに弱い切れ込みが入ることがある。小苞は皮針形または狭卵形で長さ2-3.5mm,萼筒と同等か萼筒より短い。
花は淡黄色(V.minima は黄金色)でV.minima に比べて小さい。一莢内の胚珠数は7-8である。発芽は地下子葉型で心形の初生葉には葉柄がある。染色体数 2n =22。
遺伝資源として
病害虫に対する抵抗性をはじめとした遺伝資源としての評価はほとんど行われていない。組織的な収集評価が必要である。
参考文献
Tateishi,Y. 1985. A revision of the Azuki bean group, the subgenus Ceratotropis of the genus Vigna (Leguminosae). Ph.D. Thesis, Tohoku University, Sendai, Japan.