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ライマメ [Phaseolus lunatus L.]

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    種子 - JP 233384
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    種子 - JP 233384

解説

日本における状況と農業生物資源ジーンバンクからの情報
ライマメは江戸時代に日本に導入されたと考えられている (星川 1981)。
日本での栽培は少ない。日本では種子を煮豆にして利用する。
起源
これまでに得られた考古学的証拠は,小粒のライマメは中央アメリカで,大粒のライマメは南アメリカで,それぞれ独立に栽培化されたとする説を支持している。
Salgado ら (1995) によれば,ライマメの野生種も2つのグループに分けられる。1つは小粒の野生種群でメキシコから中央アメリカを経てアンデスの東側斜面に分布する。もうひとつのグループは大粒でより狭い分布域をもち,エクアドルのアンデス西斜面からペルーの北部に分布する。
彼らは種子タンパクのSDS-PAGEによって,ライマメの野生種が先に述べた2つのグループに分けられることを確認し,さらに大粒のライマメ品種群は大粒のライマメ野生種から南アメリカアンデスの西斜面で栽培化されたという説を提唱した。しかし,SDS-PAGEによっては小粒の品種群の栽培化が起こった地域を特定することはできなかった。
分類
Phaseolus 属は近縁の Vigna 属とともに Phaseolus-Vigna complex と呼ばれる分類学的に複雑な分類群を形成している。Verdcourt (1970) は, Phaseolus 属をアメリカ起源で花柱がコイル状に3回程度回転し荒い網目模様のない花粉粒をもつ種に限ることを提案し,Phaseolus 属の概念を明確にした。
これに伴って Vigna 属の概念は広がり,いくつかの種が Phaseolus 属から Vigna 属へ移された。Marechal ら (1978) は,Verdcourt の提案を受け入れ Phaseolus-Vigna complex の新分類体系を発表した。彼らの新分類体系が,現在最も広く受け入れられている。
その分類体系によれば, Phaseolus属には約30種が記載されている。彼らは,ライマメが属する P.lunatus の中に2つの変種を認めた。ひとつはライマメ(var.lunatus )で,もうひとつは ライマメの祖先野生種 var.silvester である。彼らはさらに品種群という概念を用いてライマメを3つのグループに分類した。
それらは,品種群 SIEVA,品種群POTATO および品種群 BIG LIMA である。品種群 SIEVA は中粒で偏平な種子によって特徴づけられ,主として中央アメリカで栽培されている。品種群 POTATO は小粒で丸い種子をもつ品種群である。P.bipunctatus という学名はこの品種群に付けられたシノニムである。
この品種群は,主に西インド諸島周辺に分布している。品種群 BIG LIMA は大粒で偏平な種子をもち,主としてアンデスの標高 1800-2800m の地域で栽培されている。P.inamoenus, P.limensis および P.lunatus var.macrocarpus は,この品種群に付けられたシノニムである。2n=22。
特徴
ライマメおよびライマメの野生種はつる性の多年草でつるは2-4mに伸び,根茎は肥大する (Purseglove, 1974)。栽培品種には,ブッシュタイプで一年生のものも発達している。ライマメの花は,インゲンマメやベニバナインゲンの花よりも小さい。花色は普通淡い白だが,紫の品種もある。
種子は長さ1-3cmで,偏平のものから丸型のものまであり,色はクリーム,赤,紫,褐,黒に加えてさまざまなタイプの斑紋種があり,大きさ,色ともに変異が大きい。へそは白く,種皮にはへそから外側に向かって放射状に線が入る。さやは5-12 x 1.5-2.5cm で, 2-4 粒の種子を入れる。
利用
ライマメは完熟種子を利用するために栽培することが多い (Purseglove,1974)。品種によっては青酸含量が高いので,調理する前に茹でこぼしによって毒抜きをする必要がある。この他,殻を外した若いマメ,若さや,葉は野菜として利用される。
参考文献
星川清親 1981. ライマメ 「新編食用作物」 pp.491-494. 養賢堂.
Marechal,R., J.M.Mascherpa and F.Stainer. 1978. Etude taxonomique d'un groupe complexe d'speces des genres Phaseolus et Vigna (Papilionaceae) sur la base de donnees morphologiques et polliniques, traitees par l'analyse informatique. Boissiera 28 : 1-273.
Purseglove, J.W. 1974. Phaseolus lunatus In "Tropical Crops : Dicotyledons." London : Longman. pp.296-301.
Salgado,A.G., P.Gepts and D.G.Debouck. 1995. Evidence for two gene pools of the Lima bean, Phaseolus lunatus L., in the Americas. Genetic Resources and Crop Evolution 42:15-28.
Smartt,J. 1990. Grain Legumes. Cambridge University Press. pp.85-139.
Verdcourt,B. 1970. Studies in the Leguminosae - Papilionoideae for the "Flora of Tropical East Africa" : IV. Kew Bulletin 24.